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2009年01月13日

生活排水路(Sewage Drain System)

こんにちわ。 

生活排水下水講座へ、ようこそ♪♪

生活排水路(Sewage Drains)は、Storm Drainで言ったとおりですが(読んでない人は読んでくださいな:http://healthebay.naturum.ne.jp/e909207.html、家やオフィス、レストラン、モールなどの中から出てくる生活排水を最寄りの下水処理場まで運ぶ水路・下水です。 トイレやバスタブ、キッチンシンクから出てくる汚い水です。 これらは、下水処理場で処理されてから海や川に放出されます。 LA市だけで6,500マイルもの生活排水路が地下にあります。 1,500マイルのStorm Drainsとは別ですよ、別。

Playa del ReyとManhattan Beachの間くらいにあるハイペリオン下水処理場(Hyperion Treatment Plant)が有名ですね。 

では、どうやって処理されるのか? を知りたいと思うので、では、ここから:

★ お宅やオフィスやレストランなど ★
まずは、お宅のバスルームやキッチンから、あなたが流した物が町の排水路へ行きます。

★ Headworks ★
生活排水路が一番最初に通るトコがHEADWORKS(どう訳していいかわからないので、誰か知ってる人がいたら教えてください)と呼ばれること。 ここでは、水に溶けない大きな物体(髪の毛やタンポンやコンドームなど)が柵のようなろ過スクリーンでふるいにかけられます。その後Sedimentationタンク(沈砂地)で小さな物体(塵や砂など)を沈殿させます。 ここでひっかかった大きな物体と沈殿した小さな物体はゴミの埋め立て地に送られます。 ハイペリオンでは毎日15トンもの固体物質が埋め立て地に送られてます。 残った水はPrimary Treatment(第一処理)に送られます。

★ Primary Treatment(第一処理)= Physical Treatment(物理的処理)★
ここで、重い物質を沈殿させ、油などの軽い物質は表面に浮かせます。浮んできた物質(浮遊物)はすくい取り、沈殿した物質(Sludge:ヘドロ)は処理され、たい肥などになります(Digestersと呼ばれる卵型の温浸器に送られ処理されます−下に書きます、画期的なので読んでね)。 Primary Treatmentは1時間半から2時間かかります。処理された水はSecondary Treatment(第二処理)に送られます。

★ Secondary Treatment(第2処理)= Biological Treatment (生物的処理)★
浮遊物とヘドロを取り省いた水に微生物(bacteria)を入れます。さらに酸素を入れて微生物を活発にし、有機物質を食べてもらって、分解してもらいます。これがバイオなんですね。その後、微生物をゆっくり沈殿させます。 この沈殿した微生物は第2沈殿池から取り除かれ、再利用されます。8時間かけて処理されます。そして、きれいになった廃水は海岸から5マイル先の190フィート深いとこにある放流口からサンタモニカ湾に放出されます。

★ Tertiary Treatment (第3処理) ★
* これは、全ての下水処理場で行われていません。ハイペリオンと、あとはサンペドロのターミナルアイランド処理場でもうすぐ導入されます。

Digestersという卵型の密封した温浸器の中で、PrimaryとSecondaryで省かれたヘドロの中にいる病原菌などを分解します。 ここで、また微生物を入れますが、今度は酸素なしで生きている微生物が活躍します。 15日くらいかけて、半分くらいのヘドロを食べ、病原菌を殺し、天然メタンガスを発生させます。病原菌のなくなったヘドロは遠心分離機(Centrifuge:脱水機のようなタンク)に入れられ、水分を減らし、輸送され、食べ物にならない植物などのたい肥になります。 そして、自然発生した天然メタンガスは電力発電所に送られ、電力発電を行います。その発電所から電気を安く買って下水処理場を運営しています。ということで、自家発電にちかいものがあります。


★ 水の再利用 ★
Secondary Treatmentできれいになった廃水の何%かはWater Reclamation Plant(水再生場)に送られ、さらに処理されて、ゴルフ場や公園のスプリンクラーや近所の工場などでリサイクルされます。さらに、下水処理場での工業用の水としても使用されます。


ま、こんな感じです。

Playa del ReyとManhattan Beachの間くらいにあるハイペリオン下水処理場(Hyperion Treatment Plant)がLA市のメインの下水処理場で、1894年から運営されてます。かなり歴史ありです。当時はただの下水が集まるポイントで、処理されないままの排水が、たった1マイル先の放流口(OUTFALL)から放出されてました。 1925年に海で泳ぐ人たちからの苦情で、第一処理だけ行える処理場になりました。

1998年に第2処理をフル可動し始めて、一日に4億5千万ガロンの生活排水(ローズボール5個分)を処理し、海岸から5マイル先にある下水放流口(OUTFALL)から処理した水が排出されます。 


が、まだいろいろ問題があります。

ここまで処理されても、まだ処理されない物質があります。 それは、化学物質と薬剤です。 シンクがつまった時に使うDranoや、私たちが飲む薬、洗濯する時の漂白剤・ソフナーなどに含まれるケミカルはナノの領域で、バイオでは分解できないので、そのまま海に放流されてしまいます。 その海に住んでいる魚たちや哺乳類たちなどにも、もちろん影響がでます。 

今、家にある洗剤など見てみてください。 “Biodegradable”と書かれてない物は、第2処理の時に処理されないケミカルが入っているということです。 できれば、Household Hazardous Roundup*(家庭用有害物リサイクル場)などで処理してもらういましょう。 もったいないようだったら、次からは同じ商品を買わないで、“Biodegradable”と書いてある洗剤などを買いましょう。

あまった薬などは、トイレに流したりしないで、ゴミ箱へ捨ててください。 もしくは、Household Hazardous Waste Roundup* などに持っていきましょう。 薬などは、自分の体の中でも分解しないまま、トイレの水の中に入って行ってしまうくらいなので、プロザックなどの精神安定剤を飲んだ人のオシッコが魚の生態を変えてしまっているとと科学者が言ってますし、避妊用ピルなのを飲んでる女の人のオシッコで魚や両生類のホルモン異常が起きているとも言われています。 

皆さん、どうでしたでしょうか? ちょっと長すぎたかもしれないけど、まだまだ足りないくらいです。 なので、これから足していくと思うし、書き直しもすると思うし、それと、質問があったら載っけてくださいね。


* あと、家庭用有害物リサイクル場情報はそのうち総合リサイクル情報といっしょにUPしますが、とりあえず、LA市のHHW


参考資料:

Water Treatment & Water Reclamation


ハイペリオン下水処理場プロセス
ハイペリオン下水処理場の歴史


Grease Avenger(油は下水立ち入り禁止!)
http://www.lastormwater.org/WPD/download/pdfs/bmps/sewer_comic.pdf
http://www.lastormwater.org/WPD/education/bmps/sewercomm.htm





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この記事へのコメント

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Posted by carpinteyrobqz at 2016年11月03日 01:50
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